かば号の平成大修理 





Big bore piston




買った時から(僕で三代目)エンジンからは、音が出ていた。

東京のモトグッチの専門店でも、このループフレームのエンジンなど整備した経験の

ある店などそうあるものではない。結局、なんでしょうねえ?というばかり。

実際、この850GTを眺めて「そうかあ、初めて触った!」と言う専門店があった。

無理は無い、「諸井敬」という名の代理店が輸入していたのはとうの昔。

僕は、モトグッチの専門店を諦めて、これしか乗らない触らないと言う

岩手の浜ちゃんを頼ることにした。 彼は、ことモトグッチのループフレーム車に

関しては日本一の整備経験者だ。自らも何台も持っているばかりか、何台もの

「エルドラド」(アメリカ向け名称)を再生しているからだ。 本業は自動車の整備士。

塗装も板金もするので、これ以上の適任者はいなかった。



岩手に行くべえ!




ということになり、仲間とのツーリングがてら行くことになった。










かば号は、このとおり全部分解されてしまった。

目指すはフルレストア・・・・・・とりあえず中身は。

外ばっかりピカピカで中身がダメな売り物がおおい。

かば号は国内で販売された数台のうちの1台。

72年に売られてから、あまり手が入っていなかった。

今回はクランクも、みな開けてわるいところを全部直す。

だから、どうなるのか分からない。







汚れがこびりついているクランクケース

結構複雑な鋳物です。




カムフロアー(丸い筒)の表面が荒れているので交換する。

ついでにプッシュロッドも。

   


カムには痛みが無かったので、このまま問題なし。

   

プッシュロッドの真ん中がパッキンに擦れて光っている。

ビッグボアのシリンダーに交換したが、ガスケットが合わなかったようだ。


           

ロッカーアーム。これは問題なし

プッシュロッドは後年型のものしかなく、太さが異なるので

丸いアジャストボルトも交換した。 プッシュロッドを交換したのは

カムフロアーが欠品のために、後年型にしたために、

みな交換することになったのだ。


   

ピストンはビッグボアサイズ。 換えていくらも走ってないが縦傷が入った。

ピストンは再度交換する。シリンダーはホーニングと相成った。


   

右下の穴にスラッジが溜まった。


        
スラッジは化石になって出てきた!   



シリンダーのたて傷も綺麗に取れた


       

メタルは後年型だとオイル穴の位置が違うばかりか、少し薄い。

買っては見たものの厚みが違うようなので、元のメタルを磨いて使うことにした

        

 

ギアトレインは問題なし。ただし、カムを押さえるプレートは減っていて

ノイズの元だったので交換した。


         


バルブとガイドはすでに交換してある。

結局、バルブもシリンダーもピストンも皆交換したことになる。

シリンダーはボアアップした時に交換した。ピストンはアメリカのサイクルガーデンのもの。

シリンダーとセットで輸入した。 もとのシリンダーは下取りされて海を渡っていった。


  

このデロルトには、軽量スプリングが入っている。とても効果があった。

ジェットも何も交換していない。  フィルターに錆びがついているね。

ガスタンクはさび止めコーティングしてあるので、その前の古い錆びと言うことかも。

タンクの中に鉄粉が浮遊しないようにタンクのそこには外から磁石を貼り付けたりもしている。



再塗装したので綺麗になったクランクケース。







 


ヘッドも綺麗にカーボンが落とされて気持ちがいいなあ

軽量バルブの「ブラックダイアモンド」 アメリカのプレシジョンマシニング

とか言うメーカーのもの。オリジナルと比べてすぐわかる軽量さだ。




塗りあがったフレームに載せる。実に嘘のような綺麗さに感激。











ミッションを分解し、クラッチメインシャフトを交換する。







外すときには、こんなに汚れまくっていた。



こんなに綺麗になったよ。





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